自分でできる雨漏りの応急処置!
地震や台風、大雨により、被害にあわれた皆様には心よりお見舞い申し上げます。
いままでに経験したことのない、過去最大の台風21号で関西を中心とした日本各地で大きな被害が見られました。
ご自宅は損傷なく無事でしたでしょうか?
突然の雨漏り、なんとかしたいと思っても、応急処置の方法や手順、
何を用意すればいいのかわからず、とても焦りますよね。
雨漏りは放っておくと、大量のカビ発生を招いたり、屋根がぼろぼろになってしまい、
修理代も後になればなるほど高くなってしまいます。
そんなときは、まず自分ができる範囲で応急処置を施すことで、その後のお住まいの状況が変わります。
今回は、自分でできる応急処置の方法・手順をご紹介いたします。
ぜひ、雨漏りからお住まいを守るために参考にしてください。
屋根に登るなどの高所作業は危険が伴いますので、本格的な作業は無理をせず、
専門業者に依頼されますようお願いたします。
改めて、被災された皆さまには、一日も早い復旧・復興を衷心よりお祈り申し上げます。
1.室内の二次災害を防ぐための応急処置
・バケツを置いて、天井と床のカビやシミをふせぐ
天井から突然の雨漏り。外はまだ雨が降っていて、原因であろう屋根を見に行くのは危険です。
そんなときは、まずは雨漏りしている箇所の下に、新聞紙やレジャーシートを引き、
そこにバケツをおいて、水で室内がが濡れるのを防ぎます。
他にも、糸を垂らした釘を天井の一番漏っている部分に突き刺し、
垂らした糸の端をバケツの中に入れることで、飛び散りやシミの広がりを少なくする方法もあります。
レジャーシートやブルーシートを敷いたりして、室内に浸入してくるのを防ぎましょう。
・窓やサッシからの雨漏りは雑巾を置いて水を吸い取る
ビニールシートやごみ袋を敷いて、雑巾で水を吸い取るようにしましょう。
カーテンは、早めに取り外してしまうか、濡れないよう短く上にまとめましょう。
2. 屋根の応急処置とその注意点
・ブルーシートをかぶせて、屋根からの雨の浸入を防ぐ
安価で手軽にホームセンターなどで購入できるブルーシートは、屋根の応急処置として大変便利です。
雨漏りの浸入箇所を特定するのはプロでも難しいため、
大きめのブルーシートで広範囲にかぶせることをおすすめします。
その際、風などで飛ばされないようテープや砂利を詰めた土嚢袋などのおもりを置いてしっかり固定しましょう。
細かい砂などにすると雨が降ったとき泥水となって土嚢袋からにじみ出てきてしまいますので注意しましょう。
ひもやロープで固定しようとすると、家を傷つける場合があります。
・防水テープで雨の浸入口をふさぐ
トタン屋根や陸屋根の場合は、防水テープで雨の浸入口をふさぐことができます。
まずは、雨漏りしている箇所周辺を雑巾などできれいにしましょう。
埃や砂、油などがあるとテープの粘着力がなくなり、すぐ剥がれてしまいます。
きれいにしたら、雨水の流れる方向の下流から上流に向かってテープに空気が入らないよう貼っていきます。
広範囲に貼ると雨漏りの経路が変わって別の箇所から雨漏りが発生したり、
見栄えも悪くなったりするので原因箇所付近だけに貼ります。
作業は2人で行なう
プロの職人でも屋根から落ちて怪我をするような事故は多いです。
また、作業をする際には、屋根に上がる際の補助や怪我をしたときすぐ連絡ができるように、
なるべく二人一組(屋根に登る、地上待機)での作業をお勧めします。
自分で応急処置ができれば、安く済みますし急な雨漏りも安心ですが、
屋根から落ちて怪我をしたり新たに雨漏りの原因を作ってしまう可能性もあります。
以下を踏まえて充分ご検討ください。
作業する上でのリスク
・たとえ高さ1メートルでも、頭から落ちるなど打ち所が悪ければ後遺症に繋がる場合がある。
・平屋の屋根に登るとしても高さは5m前後ある。
・屋根の構造を知らない方が屋根に登ると別の屋根材を壊してしまい、新たに雨漏りが発生する可能性がある。
・プロでも雨漏りの原因を突き詰めるのは難しい。
3.業者は2~3万円で”応急処置”をしてくれる
雨漏りの原因や状態、範囲によって応急処置の費用は大きく異なってきます。
業者に依頼した場合、応急処置だけでも人件費がかかりますので2~3万円ほどかかります。
ただ、素人がやるよりも屋根の仕組みなどを熟知した方にお願いした方が、
的外れな修理をしないで済むというのは間違いないありません。
何より、ご自身がけがをする心配もいりません。
実質部分だけでなく時間なども考慮すれば、結果として、業者に頼んだほうが安く済むという場合もあります。
しかし、そうはいっても応急処置はあくまで応急処置です。
原因調査などはきちんとできませんし、雨漏りが再発する可能性が高いといえます。
自分でできる範囲の応急処置をした場合でも、その後は早めに業者に原因調査を依頼して根本的な修理をしてもらいましょう。
また、台風などの突風による雨漏りでしたら、火災保険の一部を利用できる場合もあります。
基本的に、住宅には住宅瑕疵担保責任というものがあり、
費用をほとんどかけずに雨漏りの修理ができる場合があります。
特に、築10年以内でしたら工務店や販売店などに連絡をしてみて、
火災保険が利用できるかどうかを確認してみると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
バケツやレジャーシート、そして信頼できる雨漏り業者の電話番号を控えたメモなど、
雨漏り応急処置セットとしてどこかに置いておくともしものときに安心です。
雨漏りの被害を最小限に抑えるために役立てていただけると幸いです。
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