塗料とペンキの違いとは?外壁塗装に塗料を使うべき理由
外壁を塗装するためには、壁に塗り付けるための「塗料」が必要となります。塗料という言葉を聞くと、ペンキを想像する人が多いのではないでしょうか。
ですが、ペンキと塗料は別物です。そこで、どのような違いがあるのかをご紹介いたします。
外壁の塗装材は、年数が経つにつれ剥がれ落ちていくものです。そのため、塗料を使って定期的に外壁の再塗装を行う必要があります。
外壁塗装に使う塗料
外壁塗装に使うのは、ペンキではなく塗料です。それぞれ別の物であるという点に注意しましょう。塗料=ペンキと説明しているサイトもありますが、厳密には違います。
外壁に使われる塗料にはいろいろな種類があり、価格や機能もそれぞれ異なっています。年々新しい製品が販売されており、中には断熱性があるものや対候性に優れたものなど、付加機能が特徴的な製品も数多く存在しますが、それらの多くはペンキでなく塗料に分類されます。
実際に外壁塗装業者を利用した方ならご存知かと思いますが、塗料にはウレタン系やシリコン系などがあります。これらは、ペンキでなく塗料のことを指します。実際に、ほとんどの建物において外壁には塗料が使われています。
では、塗料とペンキにはどのような違いがあるのでしょうか? 外壁塗装において塗料が選ばれているということは、言い換えると「塗料の方がメリットがある」ということになります。
成分や役割に違いがあります
結論から言うと、塗料とペンキの違いは成分だけではありません。対候性・乾燥時間・コストなどにも大きな差がありますが、「塗料とペンキは成分と役割が違っていて、別の物である」ということを押さえておきましょう。
【塗料とペンキの違い】
◆塗料=顔料・樹脂・溶剤などを混ぜて作られたものを指します。外観を美しくするだけでなく、対象物の保護や機能を付与する役割を持ちます。
◆ペンキ=オイルペイントや合成樹脂調合ペイントのこと。植物油などで稀釈します。
植物油などで稀釈されたペンキに比べ、塗料には顔料・樹脂・溶剤などが含まれているため、成分が異なっています。また、塗料は美観だけでなく保護や機能を付与するため、役割的にも違いがあるのです。
塗料は耐候性に優れています
塗料とペンキの大きな違いとして「対候性の高さ」が挙げられます。塗料の方がより高い対候性を持っており、劣化しにくいのです。では、対候性によって耐用年数にどれくらいの差が出るのでしょうか?
ペンキは対候性が低く劣化しやすい
ペンキと塗料の違いは、成分や役割だけではありません。対候性・乾燥時間・値段など、機能面にも差があります。
対候性に関してはペンキよりも塗料の方が優れており、外壁塗装にペンキを使ってしまうと、塗料を使用した場合よりも短いスパンで再塗装が必要となってしまいます。簡単に言うと、ペンキで外壁を塗り替えると変色や劣化が起こりやすくなるのです。そのため、外壁塗装には塗料の方が適していると言えます。
塗料の中でも、シリコン樹脂塗料やウレタン樹脂塗料は対候性が高く、コストとのバランスも良いため、選ばれやすいと言えるでしょう。塗料の種類を変えるだけで、外壁の耐用年数も大きく変わります。
例えば、シリコン樹脂塗料であれば次の塗り替えまでに10~15年ほど猶予がありますが、グレードを1つ下げてウレタン樹脂塗料を選ぶと、塗り替え期間は7~10年とやや短くなるのです。外壁にペンキを使った場合は、対候性が低いため塗り替えの期間がさらに短くなるでしょう。
ペンキは使用しない方がいい?
塗料の方が長持ちするとわかっていても、ペンキの方が安価なため「塗装にかかるコストを抑えるなら、ペンキを使った方が良いのでは?」と考える人もいるでしょう。
確かに、外壁塗装においてコストは重要な要素です。数十万円の費用がかかるため、少しでも安く抑えたいと考えるのは自然なことでしょう。
しかし、外壁塗装において重要なポイントはコスト面だけではありません。上の項目でもお話ししたとおり、耐用年数も重要なポイントの一つです。多くの人は、コストと耐用年数のバランスを考えた上で、どの塗料を使用するか決めています。外壁を保護するという視点で考えても、やはり外壁には耐久性に優れた塗料を使うことをおすすめします。
乾燥時間に差があります
ペンキには、塗料に比べて乾燥時間が遅いというデメリットもあります。現在の外壁塗装にはほとんどペンキが使用されなくなりましたが、その理由の一つとして乾燥時間の遅さが挙げられるほどです。
とはいえ、全てのペンキが乾燥しにくいという訳ではありません。ペンキにも種類があり、「オイルペイント」や「合成樹脂調合ペイント」などが販売されています。オイルペイントと比べれば、改良が加えられた合成樹脂調合ペイントの方が短い時間で乾燥します。
しかし、合成樹脂調合ペイントも対候性が低いという点ではオイルペイントと同じです。また、コンクリートなどのアルカリ成分に弱いため、外壁の塗装に使用するとヒビや剥離の原因になる可能性があります。そのため、外壁の塗装には向いていないと言えるでしょう。
合成樹脂調合ペイントを使用する箇所は、外壁でなく主に鉄部や木部などに使用します。
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